第11回 CAOS21 コース のご報告 2000年
期日:平成12年 8月24日(木)〜26日(土)
第一日目 8月24日(木)
広島県三原市の越智眼科および広島市のサテライトクリニックにお伺いし、LASIKのOPを見学いたしました。
第二日目 8月25日(金)
徳島市の藤田眼科にて、新たにされたクリニックを拝見し、白内障手術を見学させていただきました。
第三日目 8月26日(土)
千葉県の鴨川市に訪れ、近代的な病院システムの亀田クリニックを拝見し、房総のリゾート感覚を少し味わいました。
主催: CAOS21の会
会長: 宇多 重員
企画: 株式会社 ジャメックス 細川 保
主催者印象記
宇多重員(CAOS21の会会長)
CAOS21(21Century Advanced Ophthalmic Surgery)の会を8月24日から26日まで開催したのでその印象を記す。
第1日目
LASIK手術・施設見学三原市の越智眼科へ伺いLASIK手術を見学し術後をスリットランプで観察させて戴いた。
越智利行先生は、屈折矯正手術を2000眼近く経験されており、当日も6人の患者の手術を瞬 く間に終わってしまった。越智眼科では普段外 来診療の合間に手術を行なっていると話されて
いたが、この手際の良さで納得ができた。 この施設を見学して、屈折矯正手術を一般の外来診療の中で導入する場合の最も効率的なやり方を実践例として学ぶことができた。
正直なところ、このような新しい革新的な手術 が地方都市でかくも多く行われていることに驚 嘆し、この分野の急激な普及が予見される1日 であった。
終了後、この程開設された広島リーガロイヤルテル内のサテライトクリニックも見学できた。
第2日目
究極の白内障手術見学島市で開業され、この度最新のクリニックを 新築された藤田眼科へ伺い、白内障手術を年間 2000件以上施行している藤田善史先生から実の手術を見学させて戴いた。
まず午後より15例の予定が組まれており、1症 例平均3〜4分で終わらせる無駄の無いシステムに感動させられた。術者は勿論スタッフがいかに 効率良く手術するか教育訓練されており、きびきびした働きぶりに感銘を受けた。
また、ハード面も今までの経験を生かして斬新な ものが配置されており、手術システムやリカバリ ィルーム、手術説明室等使いやすくレイアウトさ れてあった。クリニック内のカラーコージネート
は近代感覚あふれる羨ましい限りのもので、特に医局や研修室の設備は圧巻であリ、建物やスタッ フの隅々まで藤田先生の考えが行き渡っている理想のクリニックであると思った。
第3日目
電子カルテと理想郷の病院見学 鴨川市の亀田メデイカルセンターへ伺い、MAYO Clinicに近いレベルの立派な施設を見学させて貰った。
この施設は早くから電子カルテシステムを導入しており、オーダリングシステム、医事業務、 物品管理、経営管理などをコンピューター上で稼動させているところを見せて戴いた。特に、眼科での利用状況を眼科部長綾木雅彦先生にお聞きした。
また、院長亀田省吾先生から、これからの医療に対する考え方コンセプトをお聞きすることが出来た。
この施設は、21世紀を先取りした医療施設と言って過言ではないかと思われた。
いつもながら、この会に参加して、多くの先生方と本音で話せる貴重な体験が得られた会であった。
「第11回CAOS21コース 第1日目印象記」


横浜市 湯田 兼次
越智眼科見学
CAOS21の会も11回を迎え、いよいよ来年は会の名の由来21世紀を迎えようとしている。
以前は会の手術研鑚の目的として白内障超音波手術が主体であったが、4年ほど前から屈折矯正手術が加えられるようになり、今回は屈折矯正手術の見学として広島県三原市の越智眼科にお邪魔した。
院長の越智利行先生はすでに2000例を超えるLASIKの経験があり、我が国有数の症例数とも思われる。 当日は6例の手術を見学させていただいたが、いずれも両眼同時手術であった。
越智先生の手術は、手袋をしないこと、ドレープをしないことなど、眼科手術の常識(?)を超越したものだった。ケラトームはイナバトームを主として用いられ、マーキングはされなかった。手術助手は特に置かず、術者自らが灌流液をかけておられた。
レーザーはVISXを用い、照射後角膜弁を整復し1分半で開瞼器をはずした。手際がよく、一眼5分ほどで手術を終えていた。1例では開瞼器を使用せずそのままケラトームを装着していたのには驚かされた。ドレープをしないのは手術の邪魔になることとドレープによる合併症が考えられること、マーキングしないのはドライアップによる角膜障害を防ぐためとのことであった。
いずれも豊富な経験があってのことと考えられた。肝心のモノグラムは頭の中にあるとのことでご伝授願えなかった。手術見学の後、
広島のリーガルロイヤルホテル内にあるサテライトクリニックを見学した。
高級ホテル内にあり(田崎真珠店の隣)、これからの屈折矯正手術施設のありようの一つと思われた。
とにかく全てにおいて目から鱗が落ちる思いのしたツアーであった。
「第11回CAOS21コース 第2日目印象記」


安藤展代
究極のフェイコ
8月25日、我々は広島から瀬戸内海を渡って徳島市へ行き、藤田眼科を訪ねた。
新築して間のない藤田眼科は、空間的ゆとりがあり、随所にアールが使われ、暖色系の色彩でまとめられている。
スタッフの方々の訛りのある口調も全体の雰囲気を柔らかくしている。 外来から吹き抜けの階段を上がったところが手術患者の待合室、入ったばかりのエキシマレーザー、広いリカバリールーム、そして手術室がある。
ガラスをふんだんに使っているので、どこもとても明るい。手術室の隅のほうだけが少し暗くて、そこで藤田善史先生は流れるように手術をしておられる。穏やかに、急がず、和やかに、見える。しかしなんと手術時間は4分台である。カプセル、皮質、エピヌクレアス、核、を良く水流分離し、核から順次外側へと手早く処理を進めていく。かっこいいスポーツカーの運転のようである。
おー、究極のフェイコ!!と言うしかない。患者さんも落ち着いていて、目があまり動かない。手術の質の良さに加えてスタッフが良く勉強している事、チームワークのよい事、全体が暖かい雰囲気でまとまっている事が患者さんに安心感を与えるのではないだろうか。
医院内のパソコンネットも良くできていて、連絡の漏れや遅れがないように配慮されている。これはスタッフ同士の信頼関係や意欲の向上にもつながり、良い事だと思った。
ハード面からソフト面まで、藤田先生は見事にご自分を表現されていると思った。
「第11回CAOS21コース 第3日目印象記」


藤原りつ子
鴨川へ
CAOS 3日目は一同飛行機にて徳島より羽田に飛び、そしてバスに乗り換えてアクアラインを通り千葉県木更津を経て、房総半島南端の鴨川へ入った。
鴨川には全国に先駆けて電子カルテ、LANシステムなどの医療IT化を進めている亀田メディカルセンターがあり、医療レベルの高い870床の病院、救急医療センター、クリニック、特養、老健などが太平洋に面した巨大な敷地内に建てられている。
まず、CAOSの一行は鴨川到着後亀田クリニックの院内見学を行った。 亀田クリニックは亀田メディカルセンターの中でも最も新しく、その外観はクリニックというよりはリゾート地の高級ホテルといった方がふさわしい近代的かつ芸術的な建物で、述べ床面積22000平方メートルもあり、地下1階〜7階の中に診療科30科、100室の診療室、日帰り手術センター、健康管理センターそして19床の入院施設を持つ巨大クリニックであった。
診療、検査はすべて院内LAN上の電子カルテに記録され、またLANは院内だけでなく病院、救急センター、近隣の開業医との連携に使用されているとのことであった。
講演会は
1.亀田院長による「亀田メディカルセンターの目指す医療とは」
2.眼科部長 綾木先生により「未来の眼科診療と電子カルテ」であった。
まず、亀田院長は「医療とは肉体的、精神的ストレスを軽減することにより人々のクオリティライフに貢献する事を使命とした共通的社会資本としてのサービスである。」と定義し、医療サービスは患者さまとの協同により作られるものであり、受ける医療から参加する医療の実践のため医療情報の患者さまへの開示とその手段として電子カルテ上のナビゲーションケアシステムを報告された。
また、医療IT化の目的は、医療の質の向上、コスト削減、患者さまへのサービスの向上であり、21世紀の医療における医療サービスとIT化の重要性を強調された。
綾木先生はアメリカでの眼科の医療状況と90%が日帰り手術である亀田クリニックでの白内障システムを報告された後、眼科での電子カルテの実際の活用方法について講演された。患者さまはすべて予約制であり、医師は診療の際にそれぞれの医師が使いやすいようにあらかじめ作成された問診、所見、検査オーダー、手術記録をLAN画面上で選択クリックすることにより電子カルテは記録、保存される。
未来の医療システムと眼科診療を見ることができた大変有意義な1日であった。
稿を終えるにあたり亀田メディカルセンターの先生方、CAOS会長の宇多先生、そして会のお世話いただいたジャメックスの皆様に感謝致します。
BACK
トップページへ戻る