<第18回CAOS21の会、手術見学コースのご案内> 


 今回は1日目に眼内レンズ縫着術、2日目は待望の白内障手術、3日目は施設見学と講演「多施設管理の工夫」でコースを組んでみました。


1日目 82(木)

 1日目は、富士市の杉浦眼科(院長 杉浦 毅先生)を訪問します。

杉浦先生には、
Central Divide Technique”(水晶体核中央で核を分割する核分割法、2005ESCRSEducational部門1位を受賞)と、Ciliary Sulcus Pad Injectorをもちいた眼内レンズ縫着術(今年のASCRS Film FestivalIntraocular lenses 部門1位を受賞)をお願いしました。

 白内障手術は、ご自身が開発されたCentral Dividerを用いた核分割手技と、Infiniti Ozil-Torsional  Phacoによる核処理を拝見する予定です。

 眼内レンズ縫着術については、症例の性格上、タイミングよく症例があれば手術を見学することが可能となる予定です。その場合、ファイバーテック社製眼内内視鏡を用いて、毛様溝の観察映像なども、拝見する予定です。実際の手術が見学できない場合でも、ビデオ等で毛様溝縫着術の手技の解説をしていただく予定です。

 杉浦眼科は6年前に開院され、競合施設の多い中で飛躍的に白内障手術件数を伸ばし、昨年は約1000眼の素晴らしい実績をあげられております。

大きくて豪華なクリニックの施設見学をさせて戴きながら、これまで
5年間に亘る道のりと飛躍されるまでの経緯をお話しいただきます。


2日目 83(金)

 2日目は、横浜市の稲村眼科クリニック(院長 稲村幹夫先生)を訪問します。

前世話人代表の稲村先生のところへは、
1999年第10回にお伺いして以来8年が経過しその後、施設も拡張され広々とした多目的ホールを追加し素晴らしい手術システムが出来上がっております。機器もツアイス手術用顕微鏡VISU210を追加し、イーグルプレチョッパー、ハイパーハイドロ針、Infiniti Ozil-Torsional Phacoを導入され、完成度も高まっておりますので、再度拝見したいと思います。年間約2300眼の超音波手術をされる稲村先生から、白内障ボリュームサージャンとして洗練された手術を披露していただき、運営面での奥義をお聞きしたいと思います。そして、今回のハイライトは実際にキセノンライトを使ったVISU210の助手用顕微鏡を見学の先生方に見ていただくことです。そのため手術室の入室は一度に2人までに制限させて戴きます。(1人2眼うち1眼は助手顕微鏡で見学)の予定でありますことをご了承願います。


3日目 84(土)

 3日目は、午前中に参天製薬滑瘟ネ経営研究室長 土谷浩之様から「患者満足度アンケート調査から」と題して、ご講演をいただきます。

 その後午後より八王子市の近藤眼科台町クリニック(院長 近藤義之先生)を訪問します。

 近藤先生は東京の郊外で医療法人インフィ二ティメディカル理事長として4施設の眼科クリニックを経営されており、それ以外に弟の近藤靖之先生とも連携を組み、相互の効率を図って地域一体化の医療を実践されております。今回はグループ内の手術センター的な役割を担っている近藤眼科本院の近藤眼科台町クリニックと、小規模ながらカルテの電子化を実施しグループのなかの最先端の分院である近藤眼科片倉クリニックの2施設の見学を行ないます。

 そして近藤先生には「複数施設管理の現状と当院の工夫」についてご講演をお願いしております。多施設での医療法人の運営は、経営面でのメリットが大きいのですが、その反面、業務の標準化、施設間の連絡など、管理・マネージメントの難しさがあります。このような業務の効率化のためのカルテ管理の一元化、各部門別組織運営などマネージメント面での工夫を拝見したいと思います。





主催:CAOS21の会 代表 禰津直久

企画:株式会社ジャメックス  細川 保



18回 カオスの会主催印象記

CAOS21の会世話人代表
医療法人社団誠雪会
等々力眼科
院長 禰津 直久






 本年のカオスの会は、第1日目は杉浦眼科、2日目は稲村眼科で白内障手術の見学と講演、3日目は参天製薬の講演と近藤眼科の施設見学と近藤先生の経営に関する講演会でした。経営をテーマにしたのは昨年に引き続き2回目です。


第一日目(8月2日木)杉浦眼科(富士市)

 白内障手術6例と眼内レンズ逢着術1例を見学させていただきました。手術待合いでは大きなスクリーンで手術を見ることも出来、交代で17名の参加者は3班に分かれて手術室に入り2例ずつ見学しました。セントラルディバイドテクニックによる見事な核割を見せていただきました。かなり硬い核にも対応できるようで試してみたい手法でした。杉浦先生はインフィニティ(Ozil)を持っておられますが今回は全例レガシー(Neosonix)をあえて使われました。理由はOzilでは虹彩の色素脱出と角膜のデスメフォールドを生じやすいということです。この指摘を最初にされたのは2日目に見学する稲村先生だそうですが、スリットの照明を正面(80度くらい)から当てていると見逃してしまいますが、30度くらいの斜めから当てると内皮側のフォールドを角膜創から中心に向かって認めるものです。

今後、Ozilを使う場合、十分注意していく必要があります。

 眼内レンズの逢着は1件でしたが1時間半かけて手術をされていました。内視鏡も使ってものすごく丁寧な手術でした。数多くの工夫がなされておりこの道の第一人者であることを感じさせる手術でした。



第二日目(8月3日金)稲村眼科クリニック(横浜市)

 カオスの会の前世話人代表をされていた稲村先生のクリニックです。今回は朝から22例の手術を参加者は1人1例ずつ助手用顕微鏡で見せていただきました。

 8年前にもカオスの会で見学させていただきましたが、設備や術式も一新され新鮮に見学できました。イーグルチョッパーを用いた一手法を主体に硬い核ではダウンスロープスカルプティングとフェイコチョップを組み合わせた二手法で処理をされていました。Ozilを使用されていましたが創口部直下にビスコートをたっぷり置くことにより虹彩色素脱出は防げるそうです。日本では一般的でない眼内麻酔や二手法でのアクリソフのスムーズな挿入、USチップを前房内に入れたままシリコンスリーブを90度回転させるなどボリュームサージャンの工夫にあふれ学ぶべきところの多い見学になりました。


第三日目(8月4日土)参天製薬講演会(午前)、近藤眼科(八王子市)(午後)

 今回、3日とも近県で移動時間に余裕があり3日目の午前中は新宿ヒルトンホテルで参天製薬の眼科経営研究室の方の講演を聴きました。講演は予想外に興味深いもので白内障の患者さんが何を考えているのか何を手術時に期待しているのかを示していただきました。また各医院の患者さんに対するアンケートの取り方もかなり具体的な点まで解説していただきこれならやってみようかなと思わせるものでした。今後の経営に大変参考になる講演でした。


 近藤眼科は5つの診療施設をグループ化されており昨年11月に開院した近藤眼科片倉クリニックと本院である近藤眼科台町クリニックを見学しました。

 片倉クリニックはPSC社(後発白内障ではありません)のサポートでオルカ(レセコン)を導入し、PSC社のリモラ(電子カルテ)、クライオ(画像ファイリング)を使用されていました。この施設で白内障手術適応と診断されると本院で手術になるわけです。

 台町クリニックはビルの2階から5階までを占有し3階4階が外来、5階が手術室になっています。2階には糖尿病専門医による内科も併設されています。グループ全体で年間約1000件を越すの白内障手術をされています。

 講演会では有機的に繋がったグループ診療所の仕組みやさらに給与の決め方など経営上のノウハウなどかなりつっこんだ事柄までお話をしていただけました。



 今回、三日間のカオスの会は参加前に期待していたものを遙かに超えた内容で大変充実した見学会になりました。各見学施設の先生方、スタッフの皆様、そして会の運営準備に当たってくださった細川社長、ジャメックスのスタッフの方々にお礼申し上げます。






第18回CAOS21の会参加印象記


岡田眼科
副院長
宮田 信之



第1日目

 今年は富士市でご開業されている杉浦先生のクリニックからのスタートとなりました。新富士駅から一番暑いお昼過ぎに、全国からいらした熱い先生方と一緒に荷物をごろごろ引っ張りながら歩く集団に入り、今年も来たなあ〜と実感しました。熱い中歩いて着いた先は、「愛と癒しのクリニック」杉浦眼科でした。

 


 まずは白内障6例を「Central Divider」という杉浦先生の開発された器具で見事に核分割され、効率よく手術をされていました。
 
 最後の症例は眼内レンズ縫着術で、今年ASCRSで1位を受賞されたやはり、これも杉浦先生の開発された器具「Ciliary Sulcus Pad Injector」を使用して縫着をするという方法で、確実に毛様溝に通糸されていました。内視鏡で確認してみると理論どおり入っているのを見て、みんなさらに驚いた次第です。

 症例検討会では、通常の永原先生のフェイコチョップとの違いについて説明を受け、私も感動して細川さんにその場でCentral Dividerをお願いしてしまいました。

 縫着については杉浦先生が15年前から取り組んでこられ、これまでのデータに基づいて開発された器具で、私も今年のASCRSに参加してよく存じておりましたので、1位を受賞されたこの方法を、今回ライブ手術で見せていただいたので感動もひとしおでした。
 あと今一番話題のOZILの問題点、創口への負担、内皮への影響などを教えて頂き、皆いろいろ考えさせられました。

 最後に杉浦先生のポリシー、「医療は愛である!癒しの医療」を目指していらっしゃることに皆、心が洗われるようでした。

 

第2日目

 2日目はこの会特有の早起きで7時30分にホテルに集合して、新幹線で横浜に行き、前CAOS世話人代表の稲村先生の稲村眼科クリニックを訪問させて頂きました。

 白内障22例を今話題のOZILと稲村先生の開発されたイーグルチョッパーを使用した白内障手術を一人ずつ、運がよい人は2回、最新の顕微鏡VISU210の助手顕で見せて頂きました。最後は硬い核の患者を入れて戴き、この硬い核に対してOZILを使用して難なく手術を終え、OZILのすばらしさを見せて頂きました。

 


 症例検討会では閉塞時の特別設定モードや内皮を考え、眼内でスリーブの向きを変えていたなどという達人の秘技!についても教えて頂き、一同感動しました。

 白内障22例と多くの症例を手術するには、普通せわしなくなるのですが、とても静かにゆっくりと1日が流れていく感じがして稲村先生の仁徳が伝わってくるようでした。

 


 夜の懇親会はパンパシフィックホテル25階で横浜のベイブリッジを見ながら楽しく、トゥーランドットに舌鼓を打ちながら美味しく頂きました。

 


 2次会はすぐ近くの万葉の湯という湯河原・熱海から直送の温泉を入れているお風呂に入り、皆で屋上の足湯に浸かりながら、きれいな夜景を眺め、いろいろなお話ができて思い出に残る会となり良かったです。

 稲村先生には白内障をはじめた当初よりご指導頂き、こんなすばらしい先生が自分のいる横浜に開業されて本当によかったと思いました。

 今回は白内障が中心で皆さん生き生きとされていました。やはりPhacoの発展とともにある会であることを感じました。


第3日目

 3日目も同じく早く、7時半に集合して新宿のホテルの講演会場へ行きました。

午前中、参天製薬経営研究室の土谷室長、久保様から「患者満足度アンケート」についてお話がありました。

患者さんの期待していることと医師の説明に微妙にずれのあることをご指摘頂きました。患者さんは術後の見え方に強い関心があるのですが、医師の方は手術の方法と手術時間についてよく話していました。満足度について一番影響があるのは医師とのコミュニケーションが一番大事だと指摘され、当たり前のことですが、明日からの診療にまた、新たな気持ちで向かおうと思いました。

 


 午後は八王子の近藤義之先生の近藤眼科グループ2施設を訪問見学させて頂きました。

 


 その後「多施設経営の現状と工夫」について講演をしていただきました。点ではなく多施設で面として大きな診療圏をとり、お互いに連絡をとりながら効率よくやっていくというもので、言うのは簡単ですが、近藤先生のお人柄でなければできないと思いました。組織をつくり、人を信頼して仕事をまかせ、自分は医師としての仕事に専念するという理想を現実にしたやり方に感動いたしました。

 懇親会ではCAOSならではの聞きにくい本音の質問に対して本音で答えて頂き、とても盛り上がりました。

 


 私にとっては今回も大変得るものが多くあり、これから診療に役立てたいと思いました。代表世話人の禰津直久先生、潟Wャメックス代表取締役 細川保社長を始め社員の皆様、例年のことながら大変お世話になりました。
 また来年もよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

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