<第17回CAOS21の会ご報告>

今回のコースは1日目に炭酸ガスレーザーを用いた眼瞼手術の見学、2日目は施設見学とマーケティングに伴う眼科経営「過去と将来」、3日目は、内視鏡を用いた涙道手術を見学する計画を立てました。


1日目 83(木)

 1日目は、徳島市藤田眼科(院長 藤田善史先生)へ訪問します。この度増築され電子カルテ導入準備中の藤田眼科へ伺い、手術見学は炭酸ガスレーザーを用いた眼瞼下垂手術と内反症手術及び涙道の手術を見学させていただきます。

術者は横浜市岡田眼科副院長 宮田信之先生と藤田眼科 下江千恵美先生にお願いしています。宮田先生はご存知の通りミューラー筋短縮手術の第一人者で炭酸ガスレーザーを使った鮮やかな手術を見学させていただきます。一方下江千恵美先生は宮田先生から手ほどきを受けられた先生で素晴らしい手術を見学させていただきます。

また、涙道は経験豊富な玉野市井上眼科院長 井上康先生の手術見学をさせていただきます。


2日目 84(金)

 2日目は、伊豆半島の入口、伊豆の国市の矢田眼科医院(院長 矢田浩二先生)へ訪問します。この施設はたくさんの白内障・硝子体手術を手掛けられ平成1712月にルーヴル博物館(宮殿)のような豪華なクリニックを新築されました。

この豪華なクリニックの施設見学をさせて戴きます。

 次に伊豆修善寺温泉の宙「SORA」渡月荘金龍にて眼科経営の勉強です。

ここでは、マーケティングに伴う眼科経営「過去と将来」について、9人の先生から白内障手術の市場占有率やその中で他院からの紹介率も出して戴き、その地域での自院の位置付けを話していただきます。また、将来の人口増減、老人人口の増加に伴い将来像も見出して戴く予定です。


3日目 85(土)

 3日目はCAOSの会の世話人でもある前橋市の宮久保眼科(院長宮久保寛先生)を訪問します。手術見学は内視鏡を用いた涙道手術、DCR(涙嚢鼻腔吻合術)とDSIN-Sシリコンチューブ挿入術)を見学させていただきます。術者は浜松市栗橋眼科院長 栗橋克昭先生と宮久保眼科副院長 宮久保純子先生にお願いしています。

栗橋先生はご存知の通り涙道手術の第一人者で第7回の
CAOSで浜松のクリニックへお伺いしております。一方宮久保純子先生は栗橋先生の愛弟子で豊富な経験を持たれており、第7回の訪問時に助手も務められご協力いただきました。

当時とは術式も変遷され、完成度も高まっておりますので、リバイバルとして再度見学させていただきます。

主催:CAOS21の会 代表 禰津直久
企画:株式会社ジャメックス  細川 保




17CAOS21の会を開催して


CAOS21の会 世話人代表

医療法人誠雪会 等々力眼科

院長 禰津 直久



本年のカオスの会も例年通り早起きの連続で強行軍でした。

初日は朝7時に羽田空港集合し、朝940分には徳島の藤田眼科に到着、2日目は徳島のホテルのロビーに6時集合、午後1時には伊豆の矢田眼科医院へ。3日目はようやく朝820分集合というスケジュールでした。



第一日目 83日(木)

 6年ぶりに徳島の藤田眼科への訪問となりました。6年前に訪問したときのように明るく広い院内はさらに増築され、画像ファイリングソフト“クライオ”が導入されたばかりでした。各診察ブースには手書き入力可能なディスプレイを患者用と医師用に2画面おき患者さんの目の前でディスプレイ上で眼底写真などに書き込みながら説明ができます。

 6年前と比べると施設全体が美術館のように膨大な数の絵画で飾られていました。展示されていないものもかなりの数あるそうで、絵の展示位置も毎月ローテーションで換えて患者にまんねり感を生じさせないようにされているそうです。

 今回の手術見学は藤田眼科へ来ながらも白内障手術は抜きで涙道と瞼の手術の見学です。午前中は岡山の井上眼科の井上 康 先生の涙道内視鏡を使った4例見学させていただきました。普段、見慣れない世界を見せていただきブラインドの涙道手技との違いを感じさせられました。

 昼は院内の医局で本場の讃岐うどんのケータリングでおなかいっぱい食べさせていただきました。

 午後は藤田眼科の下江先生と横浜の岡田眼科副院長の宮田先生のミュラー筋短縮術の見学です。宮田先生の手術は上眼瞼を1cm程度の切開でより侵襲の少ない小切開ミュラー筋短縮術を考案し実施されていました。












第二日目 84日(金)

 伊豆箱根鉄道で三島駅から約30分ほどで田京駅です。駅から2〜3分で矢田眼科医院の旧院があります。もう使っていないのですがまだ15年ほどしかたっていない大きな石造りの立方体の建物です。そこからしばらく歩くと今回見学の新築された矢田眼科医院がありました。ルーブル美術館や銀行の建物を彷彿させる偉容堂々とした外観です。旧医院と似たデザインでもあり矢田先生の医院デザインに対するコンセプトが昔からあったことがうかがわれます。左右対称のデザイン、等間隔に配置された同企画の窓、大理石の壁と床など矢田先生のこだわりを堪能させていただきました。







 午後は早めに旅館に入り「マーケッティングに伴う眼科経営過去と未来」というテーマで研修会を行いました。これは従来のカオスの会では行わなかった新しい企画です。

 9つの診療所の経営医データなどを比較検討しました。当院のデータも提出しましたが、単に他院のデータを見ているより自院のデータをフォーマットに従ってまとめていくと自院の診療圏や占有率、今後の老人人口の増加の具合などを見直すことができ自院の白内障診療の未来がすこし見えてきた気がしました。今回、データ提供されなかった施設も細川社長からフォーマットをもらって診療圏データをまとめてみるだけでも大変勉強になると思います。








第三日目85日(土)

 今回は古くからのカオスの会のメンバーである宮久保寛先生のクリニックに訪問しました。前橋の宮久保眼科は地方都市の中核的眼科として瞼から網膜まであらゆる眼疾患に対応した検査機器、治療設備をそろえ、院長室の書庫は洋書ばかり途方もない数並んでいます。

 手術見学は浜松の栗橋眼科の栗橋克昭先生とその弟子であった宮久保先生の奥様 宮久保純子先生の涙道手術でした。栗橋先生のDCRは奥目の患者に対してもエレガントに淡々と進められ洗練された手技を堪能させていただきました。涙道の手術は1日目も含めバリエーションが多く術者の臨機応変な対応が必要なことを痛感させられました。

 懇親会では宮久保純子先生のマジックを見せていただきました。さらに栗橋先生が持参されたビデオ映像でスキンフォールディングの手術を紹介していただき、沢山の症例を拝見し皆びっくり仰天でした。瞼板と挙筋の腱を縫合することにより中枢を介して全身的な変化を引き起こすというものです。来年1月に発刊予定の栗橋先生の著書が楽しみです。












             




CAOS21感想記 術者側の気持ち 

岡田眼科  
副院長 宮田 信之




 3年前に岡田眼科にCAOSの皆さんに来て頂いて以来、毎年参加させて頂いています。いつもライブで手術される先生方のすごさに感動しておりました。まさか私がやるようになるとは思ってもいませんでした。今までライブなどやったことはないし、手術に知らないひとが見に来ると緊張してなかなかいつも通りできない自分でした。昨年ライブをされた荒井先生に7月にお会いする機会があり、アドバイスをお願いすると「すごく緊張する。いつもの7割の力がでればOKですよ!先生は自分のクリニックでやらないのならなおさら厳しい〜!」と言われ8月3日が段々と近づくにつれて日々緊張が高まってきました。

 当日、午前中に井上先生が淡々と楽しそうにライブをされている姿をみて本当に羨ましく思いました。とにかく無事に終わることを祈るばかり!昼食は藤田先生のクリニックであんなにおいしいうどんを用意して頂いたのに、ぶっかけ1杯軽く食べるのがやっとでした。

 いざ本番が始まると下江先生が「私がまずやりますので先生はみなさんに説明をお願いします!」と元気よく切り込み隊長のように言われ、思わず「はい」と答え、女医さんは度胸がすわってすごいなと感じました。周りを見渡すとお昼のとき笑顔でいた先生方が別人のごとく真剣にこちらをくいるように見ていて私の説明のひとことひとことを聞いていました。これはすごい!見るのと見られるのはおお違い、激しい緊張の中「先生出番です」と言われ、遂にきたかこの瞬間!周りは見ずに顕微鏡に集中しました。

 

 幸いにも大きな出血もなく順調に終わりほっとしました。手術中より手術が始まるまでが大変でした。この経験は私にとって、とても貴重ですばらしいものとなりました。自分でもこういうことができるのだという奥に眠っていたもうひとりの自分を発見したような気がします。

 

 これも藤田先生をはじめ下江先生、手術室を含めた藤田眼科のスタッフの皆様、そして細川さんのおかげをもちましてできたことで、心より感謝とお礼を申し上げます。ありがとうございました。そして、代表世話人の禰津先生をはじめCAOSの皆様、これからもよろしくご指導のほどよろしくお願い致します。





2006年 第17CAOS21の会に参加して

高田眼科

院長 高田眞智子



今年も暑い時に熱い人たちが集まる恒例のCAOSの手術見学ツアーに参加しました。

1日目は4時起床、2日目は5時起床、3日目は6時起床とまったく本当に強行軍で、夏の合宿を思い出させる過酷な旅でありましたが、今回もまた実り多く、得るものが大きい会となりました。
まず初日8月3日(木)、羽田空港発730→徳島、空港からはタクシーで藤田眼科へ向かいました。
藤田眼科への訪問は2000年(平成12年)第11回にお邪魔して以来6年振り2回目です。
前回は藤田善史院長の3分で終わる究極のフェイコ手術を見学し、藤田先生の洗練された手技の完璧さと、システムのすばらしさに、参加者一同大感激しました。
今回午前中は岡山玉野市で開業されている井上眼科の院長 井上康先生に涙道手術、特にDSI(涙道内視鏡治療)の手術見学をしました。
井上先生ご自身で涙道内視鏡と鼻腔内硬性内視鏡の両方を見事に操られるのに驚き、涙道ブジーやシリコンチューブを自由自在に扱われるのに感動しました。
1例涙石の非常に多い症例があり、その処理が大変興味深かったのですが、涙石の存在はそう珍しくないとのこと、その他の症例でも閉塞部を確実に確認してからチューブを挿入されておられCAOSの参加者のあいだでは盲目的なシリコンチューブ挿入術は今後してはいけないのではないかと話題になったほどです。
午後は藤田眼科へ勤務されている下江千恵美先生と宮田信之副院長(横浜市港南台の岡田眼科)の眼瞼手術見学であります。
最近、私も取り組んでいる炭酸ガスレーザーを使用した眼瞼下垂手術の見学でしたので、熱の入る手術見学となりました。
初めに下江先生が皮膚切開から皮膚切除を炭酸ガスレーザーで行い、その後ミュラー筋短縮を行って手術を終えられました。本来多くの先生方に見られるライブでは大変プレッシャーを感じられるものですが、やはり女性は強し、楽しそうに手術をされていました。
次に師匠、宮田先生の登場です。まず麻酔は2%エピネフリン入りキシロカインを0.5ml眼窩上神経ブロックに行い、それから眼瞼部に約0.30.5mlの局所麻酔を行い、上眼瞼への麻酔量を出来るだけ減らすよう工夫されていました。次に炭酸ガスレーザーを用いて皮膚、眼輪筋の切開、眼瞼挙筋腱膜後面の剥離、瞼板、ミュラー筋の露出と素早く鮮やかに行い、確実にミュラー筋をタッキングしていました。
レーザーの利点であるハンドピースの焦点距離を調節することにより、切開と止血を同時に行う特性をフルに活用して、出血がなく視認性の良い見事な手術を披露していただきました。
宮田先生の手術を見る限り、誰でも簡単に早くできそうに見える手技と思われますが、あそこまで短時間で終わらせるまでには、なかなか経験が必要です。

 

今回藤田眼科を訪問するとあって、当院では職員4人を連れて、ハード面は勿論、ソフト面の勉強に伺いました。相変わらず羨ましい映像システムの整った素晴らしい研修室で症例検討会ができ、内容の濃い盛り上がった討論が出来たこと、見晴らしの良い医局で昼食に名物讃岐うどんを味わえたこと、懇親会では美味しいワインとステーキで舌鼓を打たせて戴いたことなど、私にとっては思い出に残ることばかりで、これもひとえに藤田先生のご理解ご教示の賜物とここで改めて深く感謝申し上げます。

それにしても6年振りの訪問でしたが、ISO9001:2000の認証を取得されて、診察室が4診と増設、検査室も広げられており、新しく画像ファイリング「Claio」を導入され、PSC社の電子カルテに接続される計画であると伺って、地道に努力され6年前より明らかに発展している藤田眼科に改めて頭の下がる思いでした。当院職員も藤田眼科の職員様から外来のシステムを詳細に説明していただき、明日からの診療に役立つと目を輝かせて帰ってきたのが何よりのお土産でした。本当に有難うございました。

参加された先生方の感想は、折角藤田眼科へ訪問し、藤田先生の究極の白内障手術を見ずして帰るのが心残りで残念との意見で、私も同感でした。

 


2日目、8月4日(金)
710徳島空港発の便で羽田空港へ戻り、品川より新幹線に乗り継ぎ三島へ、三島から駿豆線で田京へ向かい、矢田眼科医院の施設見学です。
前々から噂ではお聞きしていましたが、外観を大理石で統一、美しさを強調した「ルーヴル博物館のような」威厳と美的感覚を兼ね備えた矢田眼科医院でした。
矢田浩二院長から、興味深い建物を建築するにあたっての「思い入れ」を語っていただきました。お話の随所に設計士と対抗できる確固たる信念と美意識を持っておられることを感じました。
特に「左右対称論」が面白く、建物には左右対称と非対称の建造物があり、左右対称の建物の代表がサンピエトロ寺院、ベルサイユ宮殿、国会議事堂、東京駅などがあり、これらは「権威」「安定」「信頼」を現している。
一方、非対称の建物は桂離宮,茶室、和風住宅があり、これらは「なごみ」「くつろぎ」「軽快感」「はかなさ」を現しており、一般に日本人は非対称が好きで、設計士もその傾向が強く、その人たちを説得するのに苦労したとの話が印象的でした。
この新しいクリニックは鉄筋3階建てで、総建坪526坪、左右対称を基本に窓の大きさ、配列を重視し、裏の一部を除き、ほぼ左右対称に建て、外壁は大理石の一種「ライムトーン」を使った。
この素材は軟らかく、親水性が高く、ソフトな印象を与え,ルイ・ビトンやルーヴルで使われている。
大理石の中では、価格もそれほど高価ではなく、美的満足度は計り知れないものがある。
建物は「最低でも200年は使うつもりで建てろ」、クリニックで大事なのは「診療内容」だが「見栄え」も大事であるとの結論でありました。
その後、建物内部を案内していただきましたが、各スペースが広く、多くの患者さんが受診できるよう工夫されていました。手術室も広く、設備も整っており、院長室、医局や研修室も立派に完備されており、この増築により業績も確実に伸ばされたとのこと、仕事のスケールの大きさに感服いたしました。



次に修善寺に入り、旅館「宙SORA」にて経営の勉強となりました。
まず、第1部「マーケティングに伴う眼科経営過去・現在・将来」について8施設から発表されました。

  @ 白内障手術のニーズはどのくらいあるのか?

  A 自院のシェア(占有率)はどの程度あるのか?

  B 紹介率はどの程度あるのか?

  C 将来の手術件数はどのように予測されるか?

以上の観点から各施設が、診療圏における白内障手術患者を予測し、その中で自院が実施した手術件数を出し占有率(シェア)を割り出し、その内の紹介率は何%かを、過去5年間と現在、将来の推移を見て、自院の置かれている立場を理解するよい機会となりました。
医療は地域医療が原則であるため、地元に近い地域ほど占有率が高くなるのですが、競合施設の存在による影響や一般には患者の都市部へ向かう心理面から、診療圏は都市部の逆方向へ扇形になることが確認されました。また、当然ボリュームサージャンほど占有率が高く、広い範囲から患者が来院していることも確認されました。

 

私の施設からも発表し、紹介率のデータも出し、紹介率を高めることがボリュームを増やす鍵となることをお話しました。
このテーマの最後に世話人の安藤展代先生がまとめられ、占有率100%を超えている地域があり基本となる係数値の見直しが必要との指摘で、将来像についても語られました。

  @ 年を取るに連れ運転免許が必要になる。

  A 活動性の高い高齢者が増える。

  B 団塊の世代が高齢者の仲間入りをする。

以上から、より良い視力を求めて、白内障手術の要望は現在の割合よりはるかに増加する。
そしてさらに白内障手術の極小切開化や眼内レンズの付加価値が、屈折矯正のニーズにも応えられるようになるため今後益々増加の一途を辿ると締めくくられました。



2部「5施設における白内障手術経費の検討」を世話人の藤田善史先生がまとめて、分析解析し発表して戴きました。
以前、海谷眼科と栗原眼科が「白内障手術1件当たりの費用」として眼科専門誌に「赤字」と発表されており、それらの資料から中味を吟味し、こと白内障手術についての詳細なデータを求め、今回私たち5施設で比較検討を試みて分析解析して発表して戴きました。

  @ 白内障手術1件当たりの利益は?

  A 白内障手術1件あたりの必要な経費は?

  B 各経費の比率は?

  C 白内障手術実手術料は?

  D 白内障手術のコスト削減効果によるスケールメリットは?

以上これらのデータが分かりやすく纏められ、比較解析、平均値の提示によって、今後私たちが進むべき方向性が示唆され今回の勉強会が将来に役立つ非常に得るものが多い会となりました。

 

CAOSの会で初めての試みでしたが、CAOSの会でなければ出来ない有意義なテーマでした。
懇親会では、矢田先生にも加わって戴き伊豆の海鮮料理を味わい楽しい一夜を過ごしました。
この会の副産物としてこのような席で本音の話が伺えるのが、何より替え難い財産であり、今回も普段お聞きできない貴重な話を聞かせて貰うことが出来ました。


3日目、8月5日(土)今日も暑い中、三島から新幹線を乗り継ぎ、高崎まで行き、チャーターされたバスに乗り込み前橋市の宮久保眼科へお伺いしました。
今日の手術は涙道手術で、1996年(平成8年)第7回のCAOSで訪問したとの話ですが、浜松市の栗橋眼科院長栗橋克昭先生のDCR(涙嚢鼻腔吻合術)(下鼻道法)と宮久保眼科副院長宮久保純子先生のDSI(涙道内視鏡治療)手術見学です。



まず、栗橋先生のDCR(涙嚢鼻腔吻合術及び下鼻道法)ですが、DCRといえば槌とノミで行う印象が強くありましたが、栗橋先生は電動ドリルを用いた出血の少ない洗練された確実な手術になっていたことです。
いずれにしろ半導体レーザーと鼻腔内硬性内視鏡を駆使し、視認性を高めて安全で確実な手術をされており、さすが栗橋先生の慣れた手さばきで時間も早く名人芸の手術を見せて戴きました。今回見せてもらった手術なら日帰りDCRもそう無茶な話でもないなと感じました。

 一方、宮久保純子先生のDSIですが、涙道内視鏡と鼻腔内硬性内視鏡を駆使され、明るく鮮やかな映像が瞬時に見える実に見事なヌンチャク型シリコンチューブの挿入術を披露して戴きました。特に内視鏡を入れた瞬間に見たい部分を映し出し、素早く内視鏡を抜いてしまうテクニックには本当に感動しました。手術中、純子先生が内視鏡を持った瞬間、モニターを緊張してみていないと映像は瞬時に消えてしまいます。まるでマジックであの素早さなら患者さんにもほとんど負担をかけないで手術を行うことが出来ます。
今回の最大の収穫は純子先生と伊香保温泉での宿泊が同室であったことです。純子先生の温かいお人柄にふれられ、手術に対する真摯な考え方を学べました。特に、私も最近内視鏡手術をやり始め、いくつもの山に直面していることを相談すると純子先生が準備されていたスライドで解剖にさかのぼって詳細に手術のコツ・考え方を教えて励まして下さいました。お蔭様で明日からの手術に役立てられると感謝しております。本当に有難うございました。



懇親会では、宮久保純子先生とマジシャン、マギー・石井様がびっくりするようなマジックを披露して戴き、最後の懇親会打ち上げの宴に華を添えて戴きました。

 

それにしても懇親会の途中から懇親会が終わった二次会の席までも栗橋先生から、眼瞼下垂を含む開瞼機能低下が頭痛、肩こり、便秘,不眠,冷え性など不定愁訴を合併することが多く、同時に下垂手術が交換神経過緊張を緩和するため、血行、代謝が良くなり、他の重大な疾患や症状(例えば歩けなかった患者が術後すぐ歩けるようになったとか)に対しても卓効を示すことが多いと話され持ち込んだパソコンで、いろいろの症例をたくさん見せられて説明されていました。
開瞼機能低下の診断法は100円ショップから買ってきた2.3gのクリップを睫毛にぶら下げる負荷テストが一番有効で判別しやすいとの話でありました。
栗橋先生が現在行っている方法は、ミュラー筋の表面を必要な範囲だけ露出し、挙筋腱膜を引くことによりミュラー筋も引き、タッキング法と同じ効果を得ていると、もっぱら眼瞼下垂の話題で終始しておりました。
二次会の終る夜更けまで、手術の話に終始する栗橋先生とCAOSメンバーの凄まじい好奇心と熱意に圧倒されるCAOSの会でした。



冒頭にも触れましたとおり、私にとっては今回も大変得るものが多くあり、これからのクリニックの充実に役立てたいと思っております。代表世話人の禰津先先生、潟Wャメックス代表取締役 細川保社長を始め社員の皆様、例年のことながら大変お世話になりました。
また来年もよろしくお願い申し上げます。




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